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線路の上の市場ってどういうこと?摩訶不思議のメークロン市場へ行ってみよう!

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本場のタイ料理にショッピング、歴史ある寺院巡りや各種アクティビティと色々な楽しみ方が味わえるタイ・バンコクですが、お決まりの観光地巡りだけじゃつまんない!という人にぜひオススメしたいのが、メークロン市場観光です。

市場自体は地元の人たちが普段の生活用品を揃えるためのものなので、けっして珍しいものが買えるというわけではありません。それでもそこは世界中から大勢の観光客が、メークロン市場でしか見られない光景を求めて押し寄せてくる大人気のスポットなんです。

そんなメークロン市場の魅力や行き方を今回は徹底解説。日本には絶対にない非日常を味わえるメークロン市場に行ってみましょう!

 

メークロン市場とは?

水上マーケットやチャトゥチャックのウィークエンド・マーケットなど、様々な市場が有名なタイですが、その中でも群を抜いて観光客の度肝を抜くのがこのメークロン市場です。メークロン市場とは、バンコク郊外のサムットソンクラーム県で開かれている地元向けの市場のこと。

でも、もちろんただの市場ではありません。メークロン市場はタイの国鉄、メークロン駅の目の前で開かれていることからそのように言われていますが、これはあくまでも俗称で、地元では「Talat Rom Hoop(タラート・ロム・フープ)/タイ語:ตลาดร่มหุบ」と呼ばれており、『傘を閉じる市場』という意味があります。

どうして『傘を閉じる』のかというと、この市場、実は現役の鉄道のすぐ両脇で開かれている市場なんです。というよりも、線路の上で開かれている市場と言ったほうが正解かもしれません。市場一帯は空から見ると線路が見えないほどのテントや屋根で覆われており、その下では様々な日用品や食料品が並べられています。

ところが、列車が到着するアナウンスが流れるやいなや、みんな一斉に傘を折りたたむかのようにテントをしまい、商品を脇にどけ、列車が通り過ぎるのを待つんです。本当に目と鼻の距離を列車が通るんですよ!そして列車が通り過ぎると、また何事もなかったように店を広げ始める…。

そんな我々日本人の(いや世界中の)常識を覆すような摩訶不思議な光景を見るために、世界中から観光客が押し寄せるんです。

このように聞くと、メークロン市場は有名な観光地にはよくあるような「色物的」なスポットに思えるかもしれません。でも、メークロン市場は「通好み」や「分かる人にはわかる」といったようなおまけ程度の観光地ではなく、タイ観光の目玉のひとつと言っても決していいすぎではありません。

地元の人にとってはあくまでも日常の一コマ、しかしそれが私たちにとっては非日常極まりない。そんなとっても不思議で、そしてインパクト抜群の市場がメークロン市場なんです。

 

なぜ線路の上で市場が開かれているのか?

線路を覆うようにお店や商品が並べられているメークロン市場、実は観光客だけではなく、タイ人からも「ありえない!」と言われるほど。けっして「タイだからあたりまえ」のように見られる光景ではないんですね。

タイ人からも「危ない」とか「不思議」と思われているメークロン市場。どうしてこんな状態に市場が形成され、そして今でも営業が許されているのでしょうか?

今から遡ること70年以上前、1940年当時にはメークロン駅周辺や線路沿いには建物がほとんど存在していませんでした。現在の場所で商売が行われるようになったのは1980年代を迎えてからです。始めはごくごく少数の人が勝手に線路沿いに家を建て始め、小さな商いを始めるようになりました。その大きなきっかけになったのが、タイ鉄道の国営化だったんです。途上国では、鉄道の民営化に伴って貧しい人たちが線路脇の土地(国有地)に家を建てて住み始めることがままあります。鉄道沿いに住む人たちを強制退去させるのは国としても簡単ではないんですね。立ち退かせたとしても、別の国有地(他の路線脇)に移り住むことが目に見えているため、黙認状態が続くわけです。

通常、こうやって形成された線路脇の住宅はスラム化し、観光客が訪れるような場所にはなりません。フィリピンやインドなどでは実際にそのようなスラムが存在し、一般の人が足を踏み入れることはありません。そこがメークロン市場の大きな違い。終着駅であるメークロン駅に電車がやってくるのは1日に4往復。しかも市場は駅のすぐ近くにあるため、速度をゆるめた電車(それでも危ないことに変わりはありませんが)が通り過ぎたとしても、タイ人の「マイペンライ」精神によって、「問題なし」と処理されたわけですね。

それによって次第に住人や店の数も増え、今のような活気ある市場へと発展しました。そしてこの世にも珍しい市場を訪れる観光客も増えたことによって、タイの一大観光地へと発展していったのです。

 

メークロン市場はどこにあるの?

メークロン市場は、バンコクから南西に70kmほど離れたサムットソンクラーム県という場所にあります。

バンコク市内からだと、渋滞がなければ車で約1時間半たらずの場所に位置します。メークロン市場のあるサムットソンクラーム県はタイ国内でも最も小さな県で、ライチやココナッツなどのトロピカル・フルーツの果樹園が広がるのどかな場所です。

タイ湾に面するメークローン川の河口があることから、水路の要として発展してきました。実際に今でもアムパワー水上マーケットが開かれていて、人気を博しています。長谷川京子さん主演の映画「七夜待」のロケ地にもなったこの街は、のんびりとしていてどこか懐かしい雰囲気を漂わせているんです。

バンコクの喧騒を離れて静かに暮す人々は、市場であってもみな親切で、観光客にも嫌な顔をせずにニッコリと笑みを浮かべて迎え入れてくれます。「微笑みの国」として有名なタイですが、バンコクに住む人たちは時間に追われているためか皆ムッツリとしていて、モールなどで買い物をしても、笑顔で接客してくれることはあまりありません。そのため、初めてタイを訪れた観光客は事前のイメージと違って「あれ?」と思うことも多いんですが、ここメークロン市場では昔ながらの、素朴で親切、そして人当たりの良いタイ人と触れ合うことができるんです。

 

バンコク中心部からメークロン市場へのアクセス方法

もともと観光地として開発された場所ではないため、メークロン市場はけっしてバンコクからのアクセスが便利な場所にあるというわけではありません。バンコクからメークロン市場に向かうには、主にロットゥー、電車、タクシーを使うことになるでしょう。順番にそれぞれの交通機関での行き方を見てみましょう。

ロットゥーでの行き方

ロットゥーとは、タイの地元民が普段の生活の足として活用する、乗り合いバスのことです。バスとは言っても大型のバスではなく、最大12人ほどが乗るミニバスで、主にトヨタのハイエースが使われています。

バンコクからメークロン市場行きのロットゥーは「ヴィクトリーモニュメント」、「モーチット・バスターミナル」、「旧南バスターミナル(サーイ・タイ・ガオ/タイ語:สายใต้ เก่า)」などから出ています。それぞれの場所はGoogle Mapなどで確認して、自分の宿泊するホテルなどから一番便利な場所を選べば良いでしょう。料金は乗る場所によって異なりますが、大体60~90バーツ前後(204~306円)です。料金が安い上に、目的地までこれ一本、ノンストップで行けるのが最大の魅力ですね。地元民の足ということでちょっと躊躇してしまうかもしれませんが、実際にはバンコクからメークロン市場に行く人のほとんどが観光客で、欧米人も多く利用しますから、そこまでハードルも高くはありません。ただし、ロットゥーの運転はとにかく荒いことが多いので、車酔いしやすい人は要注意。旅は安全第一!という人も(そういう人はタイには来ないかもしれませんが)、よく考えて決断したほうがいいかもしれません。

電車を乗り継いで行く方法

メークロン市場はメークロン駅に面しているため、電車で行くのが一番シンプルだと思われるかもしれません。ところがドッコイ、バンコクからメークロン駅に行くには電車を乗り継ぎ、しかも途中には川を渡る舟(ボート)にも乗らなければならないんです。順番に説明していきましょう。

まずタイ国鉄ウォンウィエン・ヤイ駅からマハチャイ駅まで電車に乗ります。到着したらマハチャイ駅近くの埠頭(マハチャイ埠頭)から渡し船に乗り、対岸に渡ります。対岸から歩いてバーレーン駅に行き、メークロン駅の電車に乗れば目的地まで向かえます。少しややこしいような気がするかもしれませんが、電車に乗ればそれぞれの降りる駅はどちらも終点ですから、それほど心配する必要はありません。駅や埠頭の場所もGoogle Mapで簡単に検索できますから、思ったよりも簡単に行けると思いますよ。

電車を使う最大のメリットは何といっても料金が安いことです。2本の電車代と渡し舟を合わせても片道わずか23バーツ(約78円)で行けちゃいます(2018年1月現在。新国王即位によって、タイ国内の公共交通機関の料金の値上げが予想されています)。さらにこの電車の旅を用いると、タイのローカル旅行気分を存分に味わうことができますし、何よりメークロン市場を電車からも眺めることができるんですね。デメリットとしては、少し時間がかかること(片道約2時間半)、乗り換えが多いため海外旅行初心者にはハードルが高いこと、そしてタイ国鉄の電車が時間どおりに来るとは限らない、むしろ遅れることが当たり前のため、予定通りに進まないことを覚悟しなければならない、というところでしょうか。

タクシーでの行き方

あまり一般的な方法ではありませんが、タクシーを使ってメークロン市場に行くこともできます。この中では一番単純な方法かもしれませんね。でも決してラクなわけではありません。どうしてかというと、タクシーの運転手との値段交渉が必要になるからです。

バンコク市内を走るタクシーはメータータクシーと呼ばれていて、日本と同じように距離制で一律の料金が設定されています。しかし、市内からメークロン市場までは距離があるため、おそらくメーターではなく、最初に値段の交渉が迫られることになると思います。目安としては大体1000バーツ前後(約3400円)。日本の感覚だと安いと思うかもしれませんが、タイで1000バーツというとなかなかのお値段です。しかも、手を上げて停まったタクシーが大人しくメークロン市場まで行ってくれるとは限りません。バンコクでタクシーに乗るには、まず初めに目的地を告げて運転手の同意をもらう必要があります。メークロン市場と言っても通じませんから、タイ語表記の「ตลาดร่มหุบแม่กลอง สมุทรสาคร」を見せて下さい。運が良ければ乗れますが、多くのタクシーは距離が遠いため嫌がるでしょう。タイでも法律上、乗車拒否は禁止されているのですが、実際の流しのタクシーは自分の望まない方向へ行こうとする人を乗せてくれないんです。

さらに、いまだにボッタクリタクシーが横行するタイですが、最近は「Grab」などのタクシー配車アプリの登場によって、バンコク市内でタクシーを利用するのも大分楽になりました。それでも、メークロン市場からバンコクに帰るタクシーを見つけるのはさらに難易度が上がるかもしれませんね。

メークロン市場に行くオススメのアクセス手段は?

では、実際のところメークロン市場に行くにはどうやって行くのが一番良いのでしょうか?ご提案したいのが、行きはロットゥーを利用して、帰りは電車に乗るという方法です。後述しますが、メークロン市場を最大限楽しむには電車の通過時間に居合わせなければなりません。ところがメークロン駅に到着する電車は1日4往復と限られている上、前に述べたようにタイ国鉄のダイヤルはお世辞にも正確とは言えませんから、行きは時間の読みやすいロットゥーを使うのが無難でしょう。そして帰りはゆっくりと電車に乗車して旅気分を満喫する。これがオススメの方法です。

 

日帰りのツアーを利用する

自力で交通手段を調べて、地元の人たちが利用する乗り物で移動するのは旅の醍醐味の一つですが、タイ初心者にはなかなか自分一人でメークロン市場まで向かうのはハードルが高いのも事実ですよね。そんな時にオススメなのが、現地のオプショナル・ツアーを利用する方法です。

例えば、日本語を話せるタイ人の同行するツアーでは、宿泊先のホテルまで迎えに来てくれた後、専用車でメークロン市場に直行、午後は周辺の観光地も散策してバンコクに戻る日帰りのプランで一人¥11,800。もちろん交通費やガイド料の他、現地でのランチ料金もセットになっています。

ツアーといっても専用車で移動する完全プライベートツアーで、その場のリクエストにも柔軟に対応してくれるそうなので、つめこみ型のツアーとは一線を画した内容になっています。何よりもこうしたオプショナル・ツアーを利用すれば、移動手段に悩まされることなく、観光に集中できるのが良いですよね。旅慣れしていない方はもちろん、時間を有効に用いたい人にとっても良いかもしれませんね。オプショナル・ツアーの詳細についてはリンク先を参照して下さい。

メークロン市場を通過する列車を見るために

線路にあふれる店や商品を眺めるのもメークロン市場観光の楽しみの一つですが、そうはいってもやはり電車が来るタイミングに合わせての『お店(テント)を畳み、再度広げる』光景を見なければ話になりません。そしてその様子を見学するには、やはり列車の通過時間を把握しておく必要があります。終着駅であるメークロン駅を出発する電車は【08:30】【11:05】【14:25】【17:40】の4本。そして到着する電車の時間が【06:20】【09:00】【11:30】【15:30】です。

ではどの時間がオススメかというと、ズバリ【14:25】の電車を見て、【15:30】の電車で帰るプランですね。朝早い時間は市場がまだ開いていなので論外として、【11:05】の電車は時間帯としては良いのですが、帰りの電車【11:30】まで25分しか時間が無いのがネック。その点、【14:25】だとお昼すぎを目指して余裕をもってロットゥーでやってきて、ゆっくり市場を散策して電車を待つ。電車が到着したら駅で折り返し運転を待つ電車と記念撮影、なんてこともできるんですね。

実際に市場が活気づいて、観光客も賑わう時間帯が11時~15時頃にかけて。それ以降の夕方の遅い時間帯は市場が閉まってしまう(田舎なので店じまいも早いんです)ため、オススメできません。

 

メークロン市場で売られているもの

メークロン市場は地元民向けの市場のため、チャトゥチャックのウィークエンド・マーケットや水上マーケットのような、観光客向けのお土産物や雑貨などは売られていません。主に商品として扱われているのは野菜や果物、魚や肉などの食料品、スリッパやTシャツなどの簡単な衣類や日用品の類です。

バナナやマンゴー、ジャックフルーツなどのトロピカル・フルーツは美味しそうに見えますが、何しろ地べたに並べられていて、しかも誇張ではなく、実際にその上を本当に電車が通って行きますから、衛生面での不安は拭えません。唐辛子やカピ(小エビの塩漬け。調味料として用いる)、各種ハーブなどは人によってはお土産になりうるかもしれませんが、そうしたものはいくらでもバンコクで買えるので、わざわざここで買う必要も無いでしょう。

単なる見学&冷やかしで来ている観光客に対して、地元の人たち、特にお店を開いているタイ人は冷ややかな目を向けているかというと、決してそんなことはありません。みんなビックリするほど優しくて、通過する列車を撮影するのに一番のポイントなどを笑顔で教えてくれたりもするんです。生活に密着する地元の市場だからこそ、素のタイの人たちと触れ合うことができるのも、メークロン市場の魅力のひとつなんですね。

 

市場だけじゃない!メークロン周辺の観光地

メークロン市場は線路沿いに商店が並んでいる市場で奥行きがないため、市場自体を見て回るだけなら30分程度で済んでしまいます。時間どおりに電車が来れば、全体の所要時間もそこまで多くの時間を必要とするわけではありません。でもせっかくここまで来たんですから、余った時間も有効に活用したいですよね。メークロン市場があるサムットソンクラーム県は他にも色々と楽しめる観光地が点在しています。その一つ、アムパワー水上マーケットにも足を伸ばしてみるのはいかがでしょうか?

アムパワー水上マーケットは、実は知る人ぞ知るスポット。観光客にはまだあまり知られていませんが、タイ人の間で人気のある水上マーケットなんです。昔ながらの素朴な佇まいの市場のほか、夜にはホタルが見えることでも有名です。小じんまりとしたマーケットのため、メークロン市場観光のついでに訪れるには最適!小規模と入っても水上マーケット独特の雰囲気は十分に味わえるため、タイらしさを存分に満喫できちゃいます。世にも珍しい路面上の市場と、タイ観光を代表する水上マーケットの二つをいっぺんに楽しめるのはお得だと思いませんか?

メークロン市場からアムパワー水上マーケットまではおよそ7kmほどの距離です。タクシーを利用したり、タイ名物のトゥクトゥク(三輪バイクタクシー)に乗ってみるのも良いでしょう。80~100バーツ(270~340円)ほどで行けるはずです。バンコクではちょっと贅沢なシーフード料理が、ここアムパワー水上マーケットではとってもリーズナブルにいただけます。川沿いにある木陰の、風通しの良い食堂でシーフードをつまみにビールを傾ければ、何とも言えない贅沢な時間を過ごせますよ。アムパワー水上マーケットからバンコクに向かうロットゥーも出ているため、メークロン駅に戻らなくても真っ直ぐバンコクに帰れるのもいいですよね。

 

摩訶不思議なメークロン市場観光まとめ

いかがでしたか?日本では絶対に考えられない市場・メークロン市場観光への行き方や楽しみ方をご紹介しました。

メークロン市場は私たちにとっては非日常ですが、そこで生活する人にとってはあくまでも日常の一コマにすぎません。そのギャップこそが、この市場の最大の魅力と言えるかもしれません。

行くまでにはちょっと苦労するかもしれませんが、旅慣れた方ならロットゥーや電車を利用して、そして短い滞在時間の中で満喫するなら水上マーケットも一緒に回れるツアーを利用するなど、自分にあった方法を選べます。そして来てしまえば「見られて本当に良かった!」と絶対に思える市場です。バンコク観光の「ついで」ではなく「本命」の一つとして、ぜひメークロン市場を訪ねてみて下さい!

 

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