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【ガンジス川で沐浴】ヒンドゥー教の聖地で神秘体験+注意点

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ガンジス川での沐浴…みなさんはどんな印象をお持ちですか?「汚そう」と「神秘的」、相反する印象をお持ちの方が多いのではないかと思います。今回はそんなガンジス川での沐浴について、その歴史や聖地バナラシ、実際に沐浴したい場合のおすすめポイントや注意点などについて、旅行前に知っておきたいガンジス川での沐浴事情についてお伝えしたいと思います。

◎ガンジス川って?

ガンジス川は、ヒマラヤ山脈に源流があり、全長は2525kmにものぼります。日本最北端の島である択捉島から最西端の与那国島までが、直線距離で2250kmくらいなことを考えると、さらに300kmも長いガンジス川には驚きですよね。

ヒンディー語では「ガンガー(गंगा)」と呼ばれています。これは「川の女神」と同義です。ガンジス川がヒンドゥー教徒にとってどれだけ神聖なものかがわかりますね。この川の女神の流域には、古くから大きな文明が栄えました。また、インドにはインダス川という、世界四大文明のひとつであるインダス文明で有名な川もあります。インドは豊かな川に恵まれた国なのですね。恵みを与える川に対する信仰心が強いのも頷けます。

ガンジス川での沐浴とは日本人にはなかなか理解しがたいものですよね。日本でも新生児は沐浴をします。しかしそれは医学的根拠に基づいた、細菌感染の防止や肌を清潔に保つといった目的で行われるものです。インドで行われている沐浴は、決して綺麗とは言えない(もはや凄く汚い)ガンジス川の水で小さな子供から大の大人までが行います。

◎インド沐浴の目的とは?

簡単にいうと罪を洗い流すことです。日本の神道でいう禊(みそぎ)のようなものですね。

みなさんは罪をお持ちですか?急に宗教じみた質問になりましたが、おそらくヒンドゥー教徒はこの質問を毎日自分に問いかけ続けているのではないでしょうか。自らの罪を意識してこそ、沐浴という罪の浄化が必要だと考えるんだと思うんです。でも具体的にどんな罪を洗い流しているんでしょうかね。日本人の私なんかが考えてしまいますと、沐浴がすべての罪を洗い流してくれるのならば、なにをしても許されてしまうんじゃないかとか考えてしまいます。だって、自ら犯した罪を、自分と宗教の間の二者間だけで解決していると思うからです。うーん、難しい…私たち日本人にはわからない何かがあるんでしょうね。

◎沐浴の歴史

インドでの沐浴の歴史はかなり古く、世界四大文明のインダス文明(紀元前2600年頃〜紀元前1800年頃)の時代まで遡ります。その根拠は、インダス文明の主要な遺跡であるモエンジョ=ダーロ遺跡などで、大きな沐浴場が確認されていることです。

そんな太古の昔から行われてきた沐浴は、キリスト教が「洗礼」、神道が「禊」を取り入れているように、ヒンドゥー教によって取り入れられました。約4000年にもわたって行われてきた沐浴の歴史の中で、ガンジス川中流域にあるバラナシは、宗教都市として大きく発展します。

◎ヒンドゥー教最大の聖地「バラナシ」とは?

ガンジス川中流域に在するこの都市は、インドの叙事詩として日本でも有名な「マハーバーラタ」にも登場します。長い長いインドの歴史の中で、この都市は、仏教やヒンドゥー、イスラームなどの様々な宗教のもとに栄えました。また18世紀後半からはイギリスの東インド会社の統治下に置かれます。実は、バラナシという呼称はそのときにつけられたもので、その前はワーラーナシーと呼ばれていたそうです。

◎なんで死体が浮いているの?

ヒンドゥー教徒は、最大の聖地であるこの都市を流れるガンジス川の近くで亡くなったものは、輪廻から解脱できると考えています。そのためか、バラナシのガンジス川のほとりにはいくつかの火葬場があり、国内あらゆるところから運ばれた遺体が、燃やされています。日本人にとっては、狂気のようにも思えるこの行動ですが、インド人にとっては普通のことです。ですので死体が浮いている=汚いと一直線に考えてしまう私たちが理解するのには、相当な困難が伴うでしょう。彼らは本当にガンジス川と共に生き、共に死んでいくことを望んでいるのです。インド人の立場からしてみると、ほとんどの日本人が無宗教信者であることも理解できないはずです。このことからも、21世紀に生きる私たち地球人が抱える「宗教」という問題の根元が垣間見えるのではないでしょうか。今日においては他を知り、他を理解する積極的な姿勢が日本人にも求められています。「うわっ汚いっ」で済ましてしまうのではなく、その背景もしっかり学べるといいですね♪

ちょっと壮大な話になってしまいましたが、インドの沐浴事情に話を戻します。ガンジス川を信仰するインド人方々の中には、この場所で死ぬために、生きているうちにこの場所に移ってくる人もいるそうです。彼らは死を待つ施設(!?)に入ります。死ぬまさにその瞬間にヒンドゥー教の神様の名前を聞いていられるように、延々とヒンドゥー教の神様の名前を聞かされるらしいです。その場面を想像するだけで、なんだかぞわっとしますね。でも、きっと彼らには大切なことなのでしょう。人生の最後の瞬間を、愛した人の声ではなく、神様の名前を聞いていたい…物凄い信仰心だと思いませんか?

◎バラナシへの行き方は?

日本からバラナシへの直行便はないので、デリーで乗り継ぎをする必要があります。デリーから飛行機では、1時間半程度、電車では12時間程度かかります。

◎実際に沐浴するには?

まず、はじめに言っておきますと、ガンジス川は非常に汚いです。その理由は、ガンジス川が、流域に住むインド人の方たちの生活に密着し、洗濯や染色、排便、食器洗い、はたまた死体の処理先として使用しているからです。そんな川にはもちろん様々な病原菌が潜んでいます。絶対に口などに入らないように気をつけましょう。

普段から川で沐浴をして、免疫のあるインド人とは違って私たちには免疫がありません。現地人がしているからといってマネをすると、大変なことになるかもしれません。悪いことは言いません。浸すのは足くらいにしておきましょう。

◎おすすめの沐浴場所は?

もっとも有名な聖地バラナシ付近のガンジス川は「死体がぷかぷか浮かんでいる」と形容されるほど汚いです。なので、今回は聖地ハリドワールのガンジス川をおすすめしたいと思います。

◎聖地ハリドワールとは?

ハリドワールの「ハリ」はシヴァ神、「ドワール」は門という意味です。つまりこの聖地には「神の門」という呼称が付けられています。ここのガンジス川の水質は、バラナシのそれと比べて、上流にあるのでとても綺麗です。綺麗といっても、ゴミなどはたくさん浮いていますが…バラナシのように死体が浮いてるなんてことはまずないでしょう

◎ハリドワールへの行き方は?

ハリドワールへは、デリーから電車で5時間、車で7時間程度で行けます。ハリドワールも聖地であり、お土産屋さんや安宿が豊富なので日帰りは大変という方には、宿泊することもおすすめします。

 

以上、インドの沐浴事情について書かさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか?沐浴してみたいと思いましたか?

沐浴には、衛生面での危険は伴いますが、それでもなお世界中から集まる観光客への人気は衰えません。それは、衛生面などの医学的な問題では決してなく、それらを超越した、なにか神秘的な体験ができるからではないでしょうか。日々の生活の中で、罪を感じているあなたの穢れを洗い流すには、これ以上ない手段となることは間違いないでしょう。日本ではできないガンジス川での沐浴という体験をしてみるのも、インド旅行の醍醐味になのかもしれませんね♪

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