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プラハ観光に役立つ《建築》知識!13世紀から近代建築まで11選

アート・エンターテイメント
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アート文化が盛んなことから「芸術の都」として知られるプラハですが、実は《建築》の分野でも高く評価されているということをご存知ですか?

歴史あるプラハは、中世から現代に至るまでのヨーロッパの建築様式をほぼ網羅しており、建築好きの方にとってはたまらない都市なのです。

この記事では、建築に興味のある方はもちろん、ヨーロッパ建築の知識がない方でも楽しめるよう、記事の後半では各建築様式の解説つきになっています。

プラハで建築を楽しむための予習にぜひ役立ててくださいね!

チェコ・プラハでは《建築》が面白い!

チェコの首都・プラハは、別名「建築博物館」と呼ばれています。
ロマネスク、ゴシック、ルネッサンスなど、誰もが一度は耳にしたことのあるさまざまな時代の建築様式の建物が、街のあちこちに残されていることから、このように呼ばれるようになりました。

プラハで見ることのできる歴史的建築物は、どれも各建築様式を代表する素晴らしい出来のものばかり。
ガイドブックでは紹介されないマイナーな建物も、建築の歴史から見ると注目の観光スポットなのです。

プラハ中に散らばる美しい建築物を通して、ヨーロッパの建築の歴史を巡る時間旅行を楽しみましょう!

プラハ観光で必見!歴史的建築物6選

まずは、プラハで建築を楽しむならここは外せない!という、必見スポット。

どの建築物も、旧市街広場プラハ城といった主要な観光スポットからもアクセスしやすい立地にあるので、散策や市内観光のプランにぜひ取り入れてみてください。

プラハ観光で必見の歴史的建築物①火薬塔

旧市街の入り口に建つ「火薬塔」は、1475年に造られた後期ゴシック建築の塔。
1836年までは歴代のチェコ国王たちが、旧市街からプラハ城までの戴冠パレードを行う際の出発地点にもなっていました。

プラハの歴史を語る上でも重要な役割をもつ建築物です。

建設当初は「ニュータワー」という名前がつけられていましたが、17世紀に銃の火薬の保存庫として使われたことから、この名前で呼ばれるようになりました。

塔の外観はカレル橋旧市街側の橋塔を模して造られており、パッと見た姿はほぼ同じ。
塔の壁面には、かつてプラハを含む一帯を治めていた歴代の君主や守護聖人の彫像が設置されています。

火薬塔 基本情報
所在地 Náměstí republiky 5
110 00 Praha 1
営業時間
  • 11月から2月 10:00~18:00
  • 4月から9月 10:00~22:00
  • 3月と10月 10:00~20:00
入場料
  • 大人 100CZK
  • 子供 70CZK
公式サイトURL http://en.muzeumprahy.cz/199-the-powder-tower/

プラハのカレル橋について、詳しくは「プラハ観光まずは《カレル橋》から!見どころ・行き方総まとめ 」をご覧ください!

プラハ観光で必見の歴史的建築物②聖ミクラーシュ教会

マラー・ストラナ地区のちょうど中心に建つ聖ミクラーシュ教会は、エメラルドグリーンのドーム型屋根と鐘楼が目印。
教会内部には、バロック様式の傑作と言われる見事な装飾が施されており、プラハのバロック建築のなかでも最も有名で重要な建築物とされています。

聖ミクラーシュ教会は、もともとゴシック様式の教会として13世紀に建設されました。
その後、父・息子・孫息子の三世代に渡るバロック建築家”ディーツェンホーファー”一族が携わり、約半世紀もの時間をかけて現在のバロック様式の教会へと改修されました。

ちなみに、マラー・ストラナ地区以外に旧市街地区にも同名の教会があるので、観光する際は混同しないように注意してくださいね。

聖ミクラーシュ教会 基本情報
所在地 Malostranské náměstí
Praha 1 – Malá Strana
118 00
営業時間
  • 3月から10月 9:00~17:00
  • 11月から2月 9:00~16:00
入場料
  • 大人 170CZK
  • 子供 50CZK(10歳以下無料)
公式サイトURL http://www.stnicholas.cz/en/

プラハの教会について、詳しくは「プラハで見るべき教会4選!聖ヴィート大聖堂&コンサート情報まとめ 」をご覧ください!

プラハ観光で必見の歴史的建築物③キンスキー宮殿

キンスキー宮殿は、観光で賑わう旧市街広場の一角に建つ淡いピンク色の建築物。現在は美術館として利用されています。
外壁に施されたロココ調の装飾や、屋根の上に設置された彫像などが目を引きます。

もともと3つの別々の建物であったキンスキー宮殿ですが、1508年に当時の所有者によってひとつの建物へ統合。
その後、ルネッサンス様式での拡張工事などを経て、1765年に当時の所有者”ゴルツ伯爵”によって現在の姿となりました。

ゴルツ伯爵の死後は、オーストリアの資産家”フランツ・ウルリヒ・キンスキー”が所有者となったことから、「キンスキー宮殿(もしくはゴルツ・キンスキー宮殿)」の名前で呼ばれています。

キンスキー宮殿 基本情報
所在地

Staroměstské náměstí 12

110 00 Praha 1

営業時間
  • 10:00~18:00(月曜日休館)
入場料 開催中の展示により変動
公式サイトURL https://www.ngprague.cz/en/

プラハの美術館・博物館情報について、詳しくは「芸術の街《プラハ》で見るべき美術館8選&音楽博物館&宮殿..総まとめ 」をご覧ください!

プラハ観光で必見の歴史的建築物④国立博物館本館

”プラハのシャンゼリゼ”とも呼ばれる華やかな大通り”ヴァーツラフ広場”を歩いていると見えてくる立派な建物、それがボヘミア最古の博物館「国立博物館本館」です。

約200年前に「愛国博物館」の名前で創設された国立博物館本館ですが、現在使用されているネオルネッサンス様式の建物は、1891年に建築家”ヨゼフ・シュルツ”の設計によって造られたもの。
博物館の充実した展示だけでなく、歴史的な建築物という視点でもぜひ見ておきたいスポットです。

特に、マーブル模様の石柱や赤い絨毯の敷かれた階段が見られる館内のエントランスホールは必見ですよ!

国立博物館本館 基本情報
所在地 Václavské nám. 68, Praha 1
営業時間
  • 10:00~18:00
入場料
  • 大人 260CZK
  • 子供 170CZK
公式サイトURL https://www.nm.cz/en

プラハ観光で必見の歴史的建築物⑤市民会館

有名なスメタナホールを含むプラハの市民会館は、旧市街地区への入り口、先に紹介した「火薬塔」のすぐ隣に建つアール・ヌーヴォー様式の建物です。

市民会館という名前からは想像もできないほど豪華な外観は、当時の建築技術を結集して造られたもの。
他に類を見ない芸術性の高さからアール・ヌーヴォーの傑作として世界的にも有名な、プラハの誇る歴史的建築物です。

館内にあるホールや各部屋の装飾も華やかで見どころがたっぷり。ぜひ館内を案内してくれるガイドツアーに参加して楽しみましょう。
なかでもチェコを代表する画家”アルフォンス・ミュシャ”が装飾を手掛けた「市長のホール」は、天井や壁に描かれた絵画が幻想的。ため息ものの美しさです。

プラハで音楽鑑賞を考えている方は、ぜひスメタナホールで行われるコンサートをチェックしてみましょう!

市民会館 基本情報
所在地 náměstí Republiky 1090/ 5
111 21, Praha 1 – Staré Město
営業時間

10:00~20:00(年中無休)

入場料
  • 大人 290CZK
  • 子供 240CZK
公式サイトURL http://www.obecnidum.cz/en/history-of-the-municipal-house/

プラハの美術館・博物館情報について、詳しくは「芸術の街《プラハ》で見るべき美術館8選&音楽博物館&宮殿..総まとめ 」をご覧ください!

プラハ観光で必見の歴史的建築物⑥聖イジー教会

広大なプラハ城の敷地のほぼ中心に建つ「聖イジー教会」は、プラハで2番目に古い教会。

建設されたのはなんと1,100年前の紀元920年で、当時は木造建築の教会だったといいます。
その後、プラハ城で起きた大規模な火災の被害を受け、1142年頃に現在のロマネスク様式の教会へと再建されました。

”チェコ国内で最も美しいロマネスク建築のひとつ”とされる聖イジー教会は、教会内部に描かれたフレスコ画や、「聖ヤン・ネポムツキーの礼拝堂」などが見どころ。

また、17~18世紀に追加されたファザード(建築物の正面部分のデザイン)や教会内の階段のデザインにはバロック様式が採用されており、長い歴史を持つプラハならではの、ひとつの建物のなかに複数の時代の建築様式が同居する様子も楽しめます。

聖イジー教会 基本情報
所在地

náměstí U Svatého Jiří
119 00 Praha 1- Hradčany

営業時間
  • 11月から3月 9:00~16:00
  • 4月から10月 9:00~17:00
入場料
  • 大人 250~350CZK
  • 子供 125~175CZK

(プラハ城共通チケットのAコース・Bコースで入場可能)

公式サイトURL https://www.hrad.cz/en/prague-castle-for-visitors/objects-for-visitors/st.-georges-basilica-and-convent-10333#from-list

プラハ城の観光情報について、詳しくは「世界最古のプラハ城ココさえ見ればOK!見どころ5選・行き方・チケット情報 」をご覧ください!

個性的で面白い!プラハのモダンデザイン建築5選

プラハでは、歴史ある建築様式だけでなく、モダンデザインと呼ばれる近代建築もぜひ見ておきましょう。

独創的なデザインや、世界でも唯一チェコにのみ残る建築様式など、現代のプラハ建築を知る上で欠かせないスポットが盛りだくさんです。

プラハのモダンデザイン建築①ミュラー邸

プラハの中心エリアから少し離れた小高い丘の上に建つ「ミュラー邸」は、20世紀に活躍したオーストリアのモダン建築家”アドルフ・ロース”の設計・デザインによるもの。

「装飾は害悪である」という彼の主張を体現したようなシンプルな外観に対し、内部は”ラウムプラン”と呼ばれるロース独自の手法で造られた、複雑な構造となっています。

ミュラー邸内部の見学は完全予約制。1回最大7名という少人数での見学となるため、訪れる日時が決まり次第予約をするのがおすすめです。
ガイドの解説を聞きながらじっくりと建物内部を見て回る、濃密な時間が過ごせます。

ミュラー邸 基本情報
所在地

Nad Hradním vodojemem 642/14, 162 00 Praha 6-Střešovice

営業時間
  • 8:45~18:00(火・木・土・日のみ営業)
入場料
  • 大人 450CZK
  • 子供 350CZK(6歳以下無料)
公式サイトURL http://en.muzeumprahy.cz/villa-muller/

プラハのモダンデザイン建築②黒い聖母の家

世界でもここチェコでしか見ることができない大変めずらしい建築様式《キュビズム様式》
プラハ市内にある「黒い聖母の家(The house at the black madonna)」は、そのキュビズム様式で建てられた最初の建築物です。

プラハの歴史的な景観や雰囲気を壊さない、という制限のなかで建てられたため、ほかのキュビズム様式の建築物と比べると、外観は比較的マイルドなデザイン。
しかし、建物内部の階段の手すりに施された幾何学模様など、注意深く見てみると、細部まで徹底したキュビズム様式で造られていることが分かります。

黒い聖母の家 基本情報
所在地 Ovocný trh 19, 110 00 Staré Město
営業時間
  • 火曜日 10:00~19:00
  • 水曜~日曜日 10:00~18:00
入場料
  • 大人 150CZK
  • 子供 80CZK
公式サイトURL http://www.czkubismus.cz/en/the-house-at-the-black-madonna

プラハのモダンデザイン建築③聖ヴァーツラフ教会

「聖ヴァーツラフ教会」は、プラハの中心部から少し東の”スヴァトプルク・チェフ広場”に建つローマカトリック教会。
前述の「黒い聖母の家」をデザインした”ヨセフ・ゴチャール”の設計による、直線的な一風変わった外観が特徴です。

教会のシンボルは、天に向かってそびえ立つ高さ80mの鐘楼
教会全体が傾斜に建てられていることから、デザインに階段が多く使用されていることも特徴的です。
教会内部の装飾もすべてゴチャールが担当。階段状になった屋根の採光窓からは、明るい太陽光が差し込みます。

聖ヴァーツラフ教会 基本情報
所在地 nám. Svatopluka Čecha 1348/3, 101 00 Praha 10-Vršovice
入場料 無料
公式サイトURL https://www.farnostvrsovice.cz/

プラハのモダンデザイン建築④ジシコフ・テレビ塔

プラハの街なかのどこからでも見ることができる、灰色の奇妙なタワー「ジシコフ・テレビ塔」。
1992年に完成した、高さ216mのプラハ市内で最も高い建築物です。

塔の完成当時から、プラハの歴史的景観にそぐわないとして何度も取り壊し計画が浮上していましたが、2000年、塔の柱部分にチェコの彫刻家”ダヴィッド・チェルニー”の代表作である『顔のない赤ちゃんの彫像(Miminka)』が10体設置されたことをきっかけに、モダン・アート建築として評価されるようになりました。

塔の上部には展望台が設置されており、プラハの夜景を楽しめるデートスポットとしても人気となっています。

ジシコフ・テレビ塔 基本情報
所在地 Mahlerovy sady 1, 130 00 Praha 3-Žižkov
営業時間 9:00~24:00(年中無休)
入場料
  • 大人 250CZK
  • 子供 160CZK(3歳以下無料)
公式サイトURL https://www.towerpark.cz/en/

プラハの夜景スポットについて、詳しくは「厳選!プラハの夜景スポット5選&夜景ホテル・レストラン総力特集 」をご覧ください!

プラハのモダンデザイン建築⑤ダンシング・ハウス

プラハで最も有名なモダン建築物といえば、イラースクーフ橋の側に建つ「ダンシング・ハウス」。
ダンシング・ハウスという名前は、2つのビルが寄り添う様子がダンスを踊る男女の姿をイメージさせることに由来します。

設計を担当した”フランク・ゲーリー”と”ウラジミール・ミルニッチ”のふたりが、1930年代のアメリカの女優”ジンジャー・ロジャース”と俳優”フレッド・アステア”の踊る姿からインスピレーションを受けたと語っていることから、「ジンジャー&フレッド」の名前で呼ばれることも。

こちらもジシコフ・テレビ塔と同じく、建設当初はその独特のデザインに賛否が分かれましたが、現在は、プラハのモダン建築シーンを語る上で絶対に外せないスポットとなっています。

ダンシング・ハウス 基本情報
所在地
営業時間

9:00~20:00

入場料
  • 大人 190CZK
  • 子供 60CZK(15歳まで・3歳以下は無料)
公式サイトURL https://www.galerietancicidum.cz/

プラハで見られる多様な建築様式・その見どころは?

ここまでに紹介したもの以外にも、プラハには個性的で魅力ある建築物がたくさん!

プラハの建築史を楽しむなら、それぞれの建築様式についておさらいしておきましょう。

ここからは、プラハで見ることのできる建築様式の解説と、それぞれの建築様式で造られた代表的な建物を取り上げます!

プラハの建築様式①ロマネスク様式

10世紀~13世紀頃に西ヨーロッパで誕生した建築様式。それまで主流であった木造建築から、徐々に石造りへと建築資材が移り変わる時代にあたります。

ロマネスク様式の特徴は、装飾の少ないシンプルでシンメトリー(左右対称)のデザイン
聖イジー教会に代表されるロマネスク様式の教会では、立派な塔が複数取り入れられていることも特徴として挙げられます。

”ローマ風の~”を意味する「ロマネスク様式」の名前は、古代ローマや東ローマ帝国の建築の特徴を継承していることから、19世紀に付けられました。

プラハで見られる主なロマネスク様式の建築物
  • 聖イジー教会
  • 聖マルティン教会のロトンダ など

プラハの建築様式②ゴシック様式

ゴシック様式は、12世紀後半~15世紀にかけて主流であったフランス発祥の建築様式。
シンプルなデザインのロマネスク様式から一転、ゴシック様式では、尖塔などの高さのあるデザインや外壁に施された細やかな装飾による、建物全体の総合的な見栄えの良さが重要視されていました。

また、この時代には「教会に装飾を施すこと=信仰心の表れ」という考えがあったことから、ゴシック様式の教会は、さまざまな聖人の彫像やキリストの姿を描いたステンドグラスなど数多くの宗教モチーフで彩られています。

プラハで見られる主なゴシック様式の建築物
  • 聖ヴィート大聖堂
  • 火薬塔
  • ティーン教会 など

プラハの建築様式③ルネッサンス様式

ルネッサンス様式は、15世紀~17世紀初頭にかけて、イタリア・フィレンツェで始まった”古典回帰”をテーマとした建築様式です。

ルネッサンス様式では、「音楽の和音と不協和音」に代表される”計算された美しさ・宇宙の原理”が建築においても大切であるとされ、数学的な根拠をもとにした調和の取れたデザインが最大の特徴となっています。

プラハのルネッサンス様式の建物には、平面に描かれた模様が視覚効果によって凹凸があるように見える、ルネッサンス様式の特徴のひとつ”スグラフィット装飾”と呼ばれるだまし絵装飾も多く見られます。

プラハで見られる主なルネッサンス様式の建築物
  • クラーロヴスカー庭園のロイヤルサマーパレス
  • 一分の家 など

プラハの建築様式④バロック様式

バロック様式は、17世紀初めにルネッサンス様式の計算された美しさをさらに進化させた建築様式としてイタリア・ローマで発祥。その後フランスに伝わり発展しました。
円や曲線を多様した外壁や豪華な装飾などが特徴。ヨーロッパの建築の歴史において最も華やかな建築様式です。

バロック様式では、建物そのものだけでなく、内部の絵画・装飾・家具に至るまでが建築デザインの一部とされており、まさに建物全体が芸術作品

プラハ市内のバロック建築も天井や壁に見事なフレスコ画が描かれ、息を呑むようなゴージャスな空間となっています。

プラハで見られる主なバロック様式の建築物
  • 聖ミクラーシュ教会
  • ストラホフ修道院
  • トロヤ城 など

プラハの建築様式⑤ロココ様式

ロココ様式は、18世紀の宮殿など主に貴族の暮らす建物に見られる様式。
一般的に、独特の室内装飾のデザインをロココ様式と呼び、建築の観点では後期バロック様式に含まれます。

ロココ様式の特徴は、独特の曲線を描く「ロカイユ(フランス語で岩という意味)」と呼ばれる室内装飾。
バロック様式の宗教的で華美な装飾に比べると、シンプルでやわらかな印象を与えます。

また、バロック様式では調和のとれたシンメトリーのデザインが好まれましたが、実用性を重視するロココ様式ではその特徴がなくなり、より自由な設計となっています。

プラハで見られる主なロココ様式の建築物
  • 大司教宮殿
  • キンスキー宮殿 など

プラハの建築様式⑥ムーリッシュ・リヴァイヴァル様式

ムーリッシュ・リヴァイヴァル様式は、ほかのヨーロッパの建築様式とはまったく印象の異なる、エキゾチックなデザインが特徴。
当時ヨーロッパとアメリカで流行していた「東洋趣味」の影響を強く受けた建築様式です。

ムーリッシュ・リヴァイヴァル様式の建築物は、宗教的な意味と芸術作品としての側面の両方を持っており、19世紀中頃のヨーロッパで建築が盛んであったユダヤ教の会堂「シナゴーグ」がその代表として挙げられます。

プラハで見られる主なムーリッシュ・リヴァイヴァル様式の建築物
  • スペイン・シナゴーグ
  • ジュビリーシナゴーグ

プラハの観光情報について、詳しくは「これで満喫!プラハの観光スポットBEST9|最新市内観光ガイド 」をご覧ください!

プラハの建築様式⑦アールヌーヴォー様式

アール・ヌーヴォー様式は、19世紀末に誕生した総合的な芸術様式
従来のデザインや形式にとらわれないまったく新しいジャンルとして、建築だけでなく、工芸品や絵画など幅広い分野に用いられました。

アール・ヌーヴォー様式の特徴は、植物のつるや花をモチーフにした不規則な曲線を組み合わせた装飾。

ホテルなどの商業施設に多く使用されており、プラハ市内にもアール・ヌーヴォー様式で建てられたホテルが複数残されています。

アール・ヌーヴォーの芸術家といえば、チェコ出身のアルフォンス・ミュシャが有名ですね。

プラハで見られる主なアール・ヌーヴォー様式の建築物
  • 市民会館
  • ホテル・パリ・プラハ
  • プラハ本駅 など

プラハの建築様式⑧キュビズム様式

キュビズム様式は、第一次世界大戦前後の約10年間のみ存在した、ともいえる現代建築様式。
短期間かつプラハを中心とした局地的流行であったため、キュビズム様式の建築物を見ることができるのは、世界でもチェコだけです。

キュビズム様式の特徴は、直線的な幾何学模様
ピカソやジョルジュ・ブラックといったキュビズム絵画の手法を取り入れたとされています。

特にプラハでは、斜面・斜線・結晶体を用いたデザインが多く、「黒い聖母の家」の柱や外壁などでその特徴を見ることができます。

プラハで見られる主なキュビズム様式の建築物
  • 黒い聖母の家
  • コヴァチョヴィチ邸
  • アドリア宮殿 など

プラハの建築様式⑨共産主義時代様式

チェコは、第二次世界大戦の終結から1989年にプラハで起こったビロード革命まで共産主義の時代でした。

その当時に建てられた現代建築物もかなり面白い。

この時代の建築物は、プラハの街を彩るさまざまな中世の建築様式とはまったく異なり、コンクリート製で色彩も装飾もほぼ皆無。
歴史的な街の景観を壊しているとしてしばしば非難の対象となる、不遇の建築様式です。

プラハの街の郊外には、共産主義時代様式で建てられた集合住宅が数多く残されており、その灰色一色の光景は、共産主義時代の厳しいチェコの実態を現在に伝えています。

プラハで見られる主な共産主義時代様式の建築物
  • ジシコフ・テレビ塔
  • レストラン・エクスポ58
  • 国立博物館新館 など

プラハの建築を知れば、散策や観光がさらに充実!

9世紀後半から現在に至るまでの、さまざまな時代の建築物を見ることができるプラハは、まさに街全体が《建築博物館》!

プラハで定番の観光スポットになっている建物たちは、どれもうっとりするほどの美しさですが、何も知らずにただ見て回るのと建築様式の歴史や見どころを知って巡るのとでは、充実度が桁違いです。

プラハ旅行の際は、ぜひ、これまで名前しか知らなかったような建築様式の実物をこの目で見るという贅沢な経験を満喫してくださいね!

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